IMEユーザー辞書とは何か?
パソコンユーザーがよく耳にする「IMEユーザー辞書」。どのような機能や特徴があるか、ポイントごとにご説明しましょう。
IMEユーザー辞書について
IMEユーザー辞書のIMEとは「Input Method Editor」の頭文字をとったもので、Microsoftが提供する文字変換や単語などを辞書登録する機能のことです。変換の際に標準登録された単語にないもの、たとえば人名や企業名、さらに記号などもよく見かけますよね。 その都度わざわざ入力するのは手間になりますので、よく使う単語はIMEユーザー辞書に登録しておけば、入力がとても楽でスピーディになる機能です。
IMEユーザー辞書のメリットについて
IMEユーザー辞書ツールに単語を登録する手間はあるものの、通常の変換で出てこない単語を毎回入力するとミスにつながる可能性も。IMEユーザー辞書を使えば、頻繁に使う単語は正確に入力することが可能です。 またIMEユーザー辞書は、日本語入力から英語に変換する際にも便利に使えますので、半角や全角を設定することもなくパソコンの入力作業を効率化できます。たとえば「お」を入力して変換すると「お世話になっております。」、「ご」を入力すると「ご確認お願い致します。」と変換できるようなことがIMEユーザー辞書のメリット。文章や長い言葉を入力したい時も、キーを叩く回数を減らせます。
IMEユーザー辞書の移行手順について
IMEユーザー辞書は、新しいパソコンを購入した場合は登録した単語を移行する作業が必要になります。そこで通常の登録方法や移行手順について詳しくご紹介していきましょう。
通常の登録方法
IMEユーザー辞書の使い方は、言語バーのツールから「単語の登録」をクリック。Office2013以降でアイコンが表示されている場合は、アイコンを右クリックして単語登録を選択しましょう。 登録画面が表示されたら「単語」スペースに変換して入力させる語句、たとえば「お願いします」を入力し、その下の「よみ」欄に「おね」などのひらがなを入力。品詞で適切な項目を選んでチェックして、登録ボタンをクリックすれば終了です。
同じバージョンの移行方法
IMEユーザー辞書がもし同じバージョンの新しいパソコンの場合は、旧パソコンでIMEツールバーをクリックしてプロパティを選択します。次の画面で「辞書/学習」タブを選択して参照をクリック。 ユーザー辞書の設定画面に拡張子「.dic」がついたファイル名が表示されますので、このファイルを右クリックしてコピーを選択し、適当なファイルに貼り付け保存します。 同じIMEバージョンなら、新しいパソコンを使って同じ手順でユーザー辞書の設定画面まで進み、ユーザー辞書を読み込むことが可能です。
外付けHDDを使う方法
旧パソコンの画面右下の「A」「あ」の上で右クリック。「単語の追加」を選択して「ユーザー辞書ツール」「ツール」をクリックします。次に「一覧の出力」を選択し、保存する場所を接続している外付けHDDを選択して保存して終了。 これでデータのエクスポートは完了です。続いて新しいパソコンで同じ手順で「ユーザー辞書ツール」まで進み「テキストファイルからの登録」をクリック。外付けHDD内のアウトプットファイルを開き終了です。
IMEユーザー辞書の移行で失敗した場合の対処法
登録した単語を保存して新しいパソコンに移行する際、稀に「単語の登録に失敗しました」というエラー表示が出ることがあります。その場合は次の手順で対処してみましょう。
移行できない原因
新しいパソコンにIMEユーザー辞書が移行できない理由は、ユーザー辞書が壊れている可能性があります。またテキスト形式の辞書を新しいパソコンが読み込む場合は、文字コードの違いが原因となる場合も。 このようなトラブルを避けるためにも、USBにバックアップをとっておくこともおすすめです。Google日本語入力で使うユーザー辞書をMicrosoftに移す時に互換性がなく失敗するケースもあるのでご注意ください。
対処方法
言語バーから「ツール」「プロパティ」をクリックして、「辞書/学習」タブの「修復」を選択。この方法でトラブルが改善しない場合は、同じ画面の「参照」をクリックしてファイル名を入力して開き、新規ユーザー辞書を作成してみましょう。 MicrosoftのIMEには「予測入力」という機能があり、文字入力の途中で変換する前に予測候補を表示できます。もし移行が上手くできない場合は、予測入力で入力作業を効率化させることも可能です。
まとめ
IMEユーザー辞書の移行はできればやっておきたいことですが、繰り返し同じ単語や文章を使うことがないのであれば、既存の機能だけでも充分かもしれません。 新しいパソコンを購入したら、できるだけ以前と同じ機能は使えるようにしたいものなので、できるところから対処してみてくださいね。