タイピング日本一miriが語る!10倍速く打てる理由と練習方法
miri
タイピング
タイピング日本一を決める大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP」を2017年・2018年・2019年・2023年(2020年〜2022年は非開催)と 4連覇を達成したタイピング女王miriさんに、タイピングがうまくなるために必要な練習方法と、タイピング練習の効果・メリットについて伺ってみた。
miri選手がタイピングにハマったきっかけ
── いつもタイピング練習をされてるんですか?
そんなことないです。休日にはでかけたり、FPSゲームしたりしています。
── FPSというとコールオブデューティーとかですかね?
コールオブデューティー…?ヴァロラントをやっています。
── ヴァロラント…?Apexみたいな感じでしょうか…
そうですね。
── タイピングはいつからやり始めましたか?
小学校4年生からです。家にパソコンがあって、家族が買ったタイピングソフトをみんなでやっていました。
── どんなタイピング練習をしていましたか?
もも打、特打、e-typing、WeatherTyping、タイプウェル、名探偵コナン、寿司打とか色々やっていました。
── 本格的に練習し始めたのはいつ頃ですか?
中学生になってからです。ハンゲームの歌謡タイピング劇場というタイピングゲームにハマって、中学校2年生の頃には1分間で550文字打てました。
── 1分間に550文字ってかなり速いですよね?
そうですね。一般的な社会人で200文字くらいなので、速い方だと思います。でも歌謡タイピング劇場の中ではそこまで速い方では無かったです。上には上がいる、といいますか。
── なぜタイピングにハマったのですか?タイピング練習を継続できた理由を教えてください
楽しかったからですね。歌謡タイピング劇場は対人戦なのも良かったです。ゲーム要素があって、やったらやった分だけ伸びるところや、成長に限界が無いところもハマった理由です。
── 競技タイピングの練習はどのようにやっていますか?
指に単語を覚えさせています。最適化って言ってるんですけど、「よろしくおねがいします」や「こんにちは」などよく出てくるワードは事前に指使いを覚えておくんです。指に単語をどれだけ覚えさせたかで、差が出てきます。 私の場合は、親指をスペースキー以外にも使用しているのもあります。例えばbを親指で押したり、右手の範囲が他の人よりも多いんです。中学生の頃からこういった速くなる打ち方を練習していました。
── miriさんはどれくらい打てるんですか?
計測するソフトにもよりますが、1分間で1300文字くらいです。歌謡タイピング劇場だと最高2000文字打てました。入力する文字を事前に覚えられるというのが大きいですけど。
── 1分間で2000文字って一般的な人の10倍ですよね!事前にタイプする文字が決まってるとはいえ凄すぎる…たしかに、成長に限界なさそうです。
正直、1分間に800文字くらいまでは誰でも練習すれば到達できると思っています。でもそれ以上は最適化や親指の活用などが必要になってきます。
── キーボードは何を使っていますか?
今はREALFORCE(リアルフォース)を使っています。昔はメカニカルキーボードという、押すとカチカチする早く打てるキーボードを愛用していました。
── どうしてREALFORCEに移行したんですか?
メカニカルキーボードよりもREALFORCEの方が正確性が高かったんです。入力ミスが少なくできること、耐久性が高いところが気に入っています。 私が使っているのはREALFORCEの55gのキーボードなのですが、かなり重いものを使っています。大会に出てる人でも9割くらいの人が30gのキーボードかなと思います。
── キーに対して55gの重さが入ると入力された事になるってことですよね。軽い力で反応する30gのほうが速く打てそうですが?
重いとミスが減るのと、反発力があるのでリズムよく打てるんです。それが私には向いていました。
タイピング練習の効果とメリットについて
── お仕事は何をされてるんですか?
テレビ番組の字幕制作をしています。既にできている番組の字幕を作ったり、生放送の字幕を作っています。
── 生放送の字幕はどれくらい打てれば作れるのですか?
1分間に500文字打てるくらいです。
── 500文字でも一般的な人の2.5倍くらいの速さですが、御社に入る人は最初からそんなに速く打てるんですか?
いえ、そんなこと無いです。最初は1分200文字くらいが多いです。 そこから仕事の時間のほとんどを練習に費やすことで、3ヶ月という短期間で200文字から倍の400文字打てるようになります。
── どのような練習をするのですか?
テレビのニュース番組とかを聞きながら、ひたすら打ち込みます。新聞や歌詞を打ち込むなど、なんでもいいので練習量をこなすことが大事です。
── 1分間で400〜500文字は一般の人の2倍以上の速度なので、そこに至るのは難しいのでは?
そんなこと無いですよ。誰でも練習すれば400文字以上打てるようになります。 800文字くらいまではひたすら練習すれば到達できます。到達できないのは、練習量が足りないだけだと思います。
── うまくなるための練習方法やコツはありますか?
モチベーションが大事なので、楽しんでやれる事が良いです。継続して練習し続ける事が重要です。 毎日やる必要は無いと思いますけど、やるときはたくさんやる、という感じで。私の場合はハマっていたときで1日の打鍵数が10万回、12時間やっていた事もあります。
── タイピング練習の効果やメリットはありますか?
私の場合はタイピングすることが仕事になったので、そこが大きなメリットでした。他の人も日常のパソコン入力で困る事は無くなると思います。
── スマホが普及した昨今では、新卒社員や大学生のタイピング速度が年々低下しているそうです。タイピングスキルはあった方が良いと思いますか?
はい。大学生ならレポートをパソコンで書くし、仕事もパソコンを使う機会が多いです。 最近では音声認識での入力精度も高くなっていますが、オフィスでメールを打つのにみんなが喋ってたらうるさいし、 しばらくの間はタイピングというものが無くなる事は無いと思うので、タイピングスキルはあった方が良いと思います。
── タイピングが速い人は生産性が高いと思いますか?
仕事が速く終わるかなとは感じています。タイピングが苦手だと、打つこと自体に集中してしまって、そこに頭を使ってしまいます。 ワードとかで資料を作る時も、タイピングに慣れていると入力している時に他のことを考える余裕ができるので、 打ちながら考えて資料をつくれるのが生産性が高い理由かなと思います。
miri監修のタイピング練習サービスについて
── miriさんが監修しているタイピング練習サービスについて教えてください
株式会社ファンチップさんと『タイピングplus』というサービスの開発をしています。 タイピングplusは、タイピング練習を楽しく継続してできることを一番に考えてつくりました。
── どういった経緯で監修することに?
ファンチップの白濱さんから話をもらい、会社勤めなので会社を通して監修する事になりました。 昔からタイピングソフトを作ってみたいという気持ちはあったので、機会が巡ってきたなと思いました。
── 『タイピングplus』というサービス名の由来は?
plusにはいろんな意味があります。 タイピング練習サービスって色々ありますけど、世に出回っているタイピングソフトにちょっとプラスして良い機能をつけるとか、 自分の経験にplus、タイピング力にplus、みなさんの日常にplusして欲しいと思ってつけました。 タイピングって世間一般では仕事で使うとか、堅苦しいイメージがあります。 そういった堅苦しいものではなく、タイピング練習は役に立つ・楽しいというポジティブなものだと思って欲しいです。
── 監修において意識したことを教えてください
ユーザーが楽しみながら継続して練習できるような使用感になることを意識しました。 反復練習しやすいようにするとか、途中で中断しても練習結果が無駄にならないようにするとか、 「か」を「Ca」でも「Ka」でも通るようにするとか、ユーザー目線に立って使いやすいサービスになるように心がけました。 タイピング練習サービスって世の中にたくさんありますけど、ひたすら出てきた文章をただ打つだけというのがつまらないと思っていて、 それでゲーム性の高い歌謡タイピング劇場をずっとやっていました。なので、継続して練習するためには、遊び要素が必要かなと。
── タイピングplusはどんなサービスですか?
タイピング練習するとレベルが上がったりアイテムや装備がもらえたりします。 たまにボスが出現してみんなで戦えて、タイピング練習するとボスにダメージが入っていく。ボスを倒すと装備品やアバターが手に入ったり、良いことがあります。 主に企業向けに出しているサービスなので、企業内での交流をチャットでできるようにしています。 チャットでの雑談がタイピング練習へのモチベーションになるかなと思っています。 アバターはチャットやランキングなど様々なところで出てくるのですが、着せ替えが楽しいし可愛い絵がモチベーションに繋がるかなと思って入れました。 マイページから自分の好きな色を設定したり、背景画像を好きなものに設定したり、タイピング練習の打鍵音を変更できたり、自分好みにカスタマイズできるようにしています。 ユーザーが継続して練習したいと思える、モチベーションを維持し続けられる使用感を意識しました。
── 今後『タイピングplus』に追加したい機能はありますか?
ユーザー同士が対戦できる機能を入れたいと思っています。 それと、タイピング練習にはいろんなモードがあって良いと思ってるので、短文練習や数字・テンキーの練習モードとか。 最適化とか私が持っている技術を入れられるように、上級者向けの練習モードも追加したいですね。
── 最後にメッセージをお願いします
タイピングは楽しいので、みんなにも楽しんで欲しいし、パソコンを使う事に不便を感じないでほしいと思っています。 タイピングplusは、みんなが楽しめてなるべく早くタイピング速度が上がるサービスを目指しているので、よろしくお願いします。
miriさんとタイピングplus開発メンバー
タイピングplusはインストール不要のクラウド型タイピング練習サービスで、PC・スマホ・タブレットで利用可能。教育機関と企業向けに設計されたタイピングプラットフォーム。タイピング練習にゲーム・チャット・アバターを活用。
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