ローマ字入力のメリットとデメリット
一般的にタイピングはローマ字入力が多い傾向がありますが、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。
ローマ字入力について
ローマ字入力は日本語入力の読みを入力する方法のひとつで、以前はJIS規格で標準化されていましたが、2010年に廃止されています。
日本人が使用するキーボードの約93%がローマ字入力ともいわれるように、一般的に普及しているスタイル。
メリットとデメリットを総合的に考え、タイピングスキルを高める際にもう一度見直してみてくださいね。
メリット
ローマ字入力はかな入力と違い、覚えるキーの数が少ないことがまず挙げられます。かな入力のほうが何となく少ないイメージはありますが、比較するとアルファベットは26文字、ひらがなは48文字あるので、二倍ほどの量になります。
またメリットは、英文や英単語を入力する時も同じ配列なので覚え直す必要がないこと。よく使用する単語登録もアルファベットのほうがしやすくなり、Aを入力して漢字変換でaが出てくるなど、手間が少ない点はメリットになります。
デメリット
ローマ字変換以外は考えられないという人も、この機会にデメリットになる部分を考えてみましょう。まずローマ字入力は、キーを叩く回数が増えること。「犬」という漢字を使うためには、ひらがなで「いぬ」と二文字でできますが、ローマ字入力では「INU」と3文字タイプする必要があります。
英文になると、キーを叩く回数はかなり変わってくるでしょう。またデメリットは、ローマ字入力でローマ字のスペルを覚える必要があり、小さい「ぁ」は「A」ではなく「LA」「XA」という特別なスペルを知らないと不便に感じることもあります。
かな入力のメリットとデメリット
日本語のかな入力は、キーボードに書いてあるひらがなを押して日本語入力する方法です。かな入力を使う人は少ないとされていますが、メリットやデメリットとしては次のようなポイントが挙げられます。
メリット
かな入力のメリットは、ひとつのキーを叩けばひとつの文字が入力できる点。「た」というひらがななら、ローマ字入力は「TA」で2回キーを叩くことになりますが、かな入力なら「た」のキーを押すだけです。
単語や文章になると、かな入力のほうが労力を半分程度まで減らすことが可能になります。
デメリット
かな入力は、ローマ字入力よりもデメリットが多いためにあまり普及しない特徴があります。たとえばかなの配列を覚えなければいけないことや、英語タイプをするためにはローマ字の配列も知っておく必要があり二度手間に。
かなはタイピングの基礎であるホームポジションから離れているキーもありますので、ミスしやすい可能性もあるでしょう。また他人のパソコンを使う場合、すでにローマ字入力で設定されているケースが多いため、設定をし直す手間も出てくるでしょう。
どちらを選ぶべき
ローマ字入力とかな入力ならどちらが早いのか、どちらを習得するべきか。これからタイピングを学習する人は、次のポイントで判断してみましょう。

スピードならローマ字入力
ローマ字入力はタッチタイピングのポジションの基本になりますので、スピード感を身につけるなら、かなよりもローマ字のほうがおすすめです。
手をあちこち動かす必要がなく覚えるキーも26個なので、仕事でパソコンを使う、英語を使う場合はローマ字入力のほうが都合よく感じるでしょう。
これからタイピングを学ぶならかな入力
ローマ字入力とかな入力はキーを叩く回数が違いますので、平均以上のタイピングスピードを身につけたいならかな入力のほうがおすすめです。
標準的なJISかな配列のキーボードや、利便性の高い親指シフトのキーボードもありますので、水準以上のスピード感を求める場合は検討する余地はありそうですね。
エンジニアはかな入力?
ライターやエンジニアなど、一般的な人よりもタイピングすることが多い人にはかな入力がおすすめ。かな入力の親指シフトのNICOLA配列はエンジニアのご用達ともいわれ、作業効率がグンとアップします。
仕事内容によっては、ローマ字からかな入力に変えると30%以上効率がアップするケースも。親指シフトとは通常のシフトキーが親指の左と右に分かれており、自然な動きに沿ったタイピングが可能です。
スラスラと日本語を打ちたいなら、かな入力で専用のキーボードを使うこともよいでしょう。
まとめ
ローマ字入力とかな入力は、それぞれの特徴を理解してどのようなシーンでタイピングをするか考えると、自分に合った入力方法が見つかるでしょう。
ローマ字入力はほとんどの人が使っているので、それ以外は不便という印象を受けることもありますが、かなもローマ字もどちらも使えるのがベストかもしれません。