単純に、「仕事において有利だから」
資格というものはほとんどがそうですが、タイピング検定もその他のビジネス系の資格同様、単純に、持っていれば就職や転職はもちろんのこと、現在就いている仕事にも有利だからです。
履歴書にタイピング検定◯級と書かれていたり、特技はタイピングですと言われたりしたら、会社の人事担当者なら確かに一目置きますよね。
実際に職場で証明されたら、ますます信頼を寄せることでしょう。
つまり、タイピングの資格はそのまま職場での信頼につながるということなのです。
もっと言えば、その級を取るまで鍛錬を積んできただけの実力があるという証明です。
確かに、キーの位置を探しながら1本指でキーを打っている人より、ホームポジションからほとんど手の位置を動かさずに10本の指をフルに使ってタイピングできる人のほうが仕事が速いですし、会社としては重宝しますよね。
SOHOの人でも、タイピングが速ければそれだけ早く納品できますし、その上正確に入力できていればなお信頼度が高まり、より多くの仕事を任せられるというものです。
では、タイピング検定にはどんなものがあるのでしょう?
ここでは、よく知られた代表的なものを挙げてみます。
タイピング技能検定 イータイピング・マスター|イータイピング株式会社
こちらは、ローマ字入力に必要なスキルを評価するタイピング検定で、級は8級から特級までの9段階あります。
自宅などからインターネットで受験します。
試験科目は3種類ありますが、内容は級ごとに異なります。
正確率は、「(入力文字数−ミスタイプ文字数)/入力文字数」となります。
3種類の各試験科目(3級の場合:単語・短文・長文)の前に短い練習が設けられているので、ウォーミングアップをしてから試験に臨めるようになっています。
もちろん、自信がある人は練習をキャンセルしてテストを始めることもできます。
1つの科目が終了すると自動的に次の試験に進む仕組みで、3科目すべて終了すると試験は終了です。
各級とも、3科目すべてが合格ポイント以上のスコアとなれば合格です。
試験結果票は7級以上の受験者のみに送られますが、合格認定証はすべての合格者に贈られます。
タッチタイピング検定|一般財団法人 人間力認定協会
こちらは文字通りタッチタイピングに特化した検定となっていて、
・オンラインで24時間365日いつでもどこでも受験可能
・経理業務などに必須のテンキー入力も試験範囲
・かな対応でローマ字がわからない子供でも安心
といった特長があります。
タッチタイピング検定の級は5級から1級まで、準2級・準1級を含め計7段階あり、10分間の日本語入力、5分間の数字入力の両方が基準をクリアすれば合格となります。
サイト上に「1分間スキルチェック」という腕試し問題が用意されているので、まずはこれで現在の自分のレベルを確認し、その結果に合わせて受験する級を選びましょう。
タッチタイピングの基礎から学びたいという方は、公式テキストでホームポジションや指の動かし方などをマスターし、練習問題をひたすらこなしていくのがおすすめです。
もちろん、最初からタッチタイピングに自信があるという方は、テキスト購入や練習なしで受験することも可能です。
受験する級の合格ラインに近づいたと思ったら、申し込んで受験します。
合否結果は受験から約2週間後と比較的早めです。
「速さ・正確さ」か「タッチタイピング」か
「タイピング技能検定」のほうは、いかに速く正確に打てるようになるかということに重きを置いているので、必ずしもタッチタイピングができなければいけないということはないようです。
要は、自己流の指使いでもタッチタイピングができなくても、速く正確に入力できさえすれば合格できるという感じでしょうか。
一方の「タッチタイピング検定」はタッチタイピングの技術を証明するための検定なので、タッチタイピングをマスターした上でなおかつ速さと正確さが求められます。
おわりに
結局どちらのタイピング検定を受けたらいいのかわからない、という方には、長い目で見て判断することをおすすめしたいと思います。
とりあえず速く正確なタイピングができればいいのか、あるいは、ある程度の時間をかけて正しい指使いを覚えてタッチタイピングができるようになった上で、スピードと精度を上げていきたいのか。
どちらがよい、悪いと言うつもりはありません。
立場は人それぞれだと思いますので、現在と将来の両方をバランスよく考慮した上で選べばいいのではないでしょうか。